drowsiness

Japanese Guitarist/Composer

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ALONOAR 
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2024.9.27 Vol.12
「Francium Narkissos」


drowsinessです。

現在、妻の家族と僕の家族が
新天地に集結している。 

日頃の身体的な動き以外も求められる
ホスピタリティの超応用編の現場。
少しは大人らしく
振る舞えているのだろうか。

妻は香港人なのだが、
幼少期は中国で過ごしていたため、
妻の家族のフィーリングはまさに
中華圏最前線の価値観や文化である。



妻の家族はとても明るく、

僕の家族も仲間のように迎えてくれ、
此方も非常に楽しい一時を
過ごすことが出来た。

実は妻の家族との共通言語がないため、
バイブスとChat GPTで話している。
意外と何とかなるものである。

こういうフィーリング、

台湾の友達やお世話になっている方々に

感じたモノと近い。

今はもっと異国や日本で触れていない

文化や何かに触れていたい。
自分の価値観を
常に更新していたいのだと思う。

さて、今日は何からお話ししようか。





















今日のBGM①
Knuddelmaus (2019 remaster)
· Ulrich Schnauss



目を開けると、
碧く清らかな清流に
身を浸していた。

身は程好く浮遊し、
心地良さを羽衣のように纏う。

羽衣を纏う青年を乗せた清流は
川下まで降りて来ている。

今は清流に身を揺蕩わせたい。

しかし、頭を上げると、
ある時空の捻じれが微かに見える。
疑念を持たず、
そのまま捻じれの流れへと
身を投じる。



ナルシサスは素直な君を受け入れた。



ナルシサスは意地悪な
アントニウムを暗示させる。



「君の蒼きナルキッソスを
数分後の異軸で犠牲にしたい」

「大事なナルキッソスを此処で失いたくない」





僕は頑なに否定し、
捻じれが立ち去った

水面の彼方を優しく謎る。

ナルシサスは酷く僕を恨んだ様子。
ナルシソスを糧に
延命の乾きへの瞬きを
求めたのだ。

そして、僕は残り僅かの
フランシウムを御守に、
清流へ身を揺蕩わせ続ける。

霞み切った快活で夢色な空。
空想に耽始めると、
ふと瞬時に事象のシノニムを浮かべる。

「君のシノニムはどんな
フランシウムを含んでいるの?」












フランシウムを謳歌していた頃、
未だ自分の祖先を微かに
夢で感じられていた一瞬。

誰にも分かち合え無いこの感覚は

何かのBeaconなのだろうか。
Beaconが放つ一筋の光の素直さを
夢色のホワイトアウトが掻き消す。

この旅路は答えが無いことを
答としたいらしい。

引き続き、夢の水面を揺蕩う。























学校へ登校していたとき、
シューズラックに
見たこと無い何かを感じた。

封筒が入っている。

その頃は未だ学校で虐められていた頃だ。
虐めを助長するカラカイの
何かであるに違いないと、
学年で下の中の学力から判断。

その日、こっそりと封筒を開けると、
異性を感じる筆体が
淡い紙に載っていた。



「いつもありがとう 好きだよ」



丸坊主でコンプレックスの
塊しか無い僕は驚く。

何時も弟のように弄られていた
先輩の名前が書かれていたからだ。

それが人生で初めての恋文だった。
そして、人生初めての告白だった。

僕は酷く動揺した。
先輩は僕のことを
遊んでいるのではないかと
即座に推察したし、
今異常に劣等感を纏った僕に
魅力を感じるなど

可笑しいと極端な否定をした。



先輩のことは嫌いではない。
しかし、教師陣が不良と
感じるような先輩で、
方方から近づき難い先輩という印象を
持たれていた筈だが、
僕は比較的校舎裏で煙草を蒸した
先輩コンビに呼び出され、
何故かよく弄られていた。

先輩へ返す答は決まっていたが、
素直に直接伝えることが怖かった。
ずっと遊ばれているのだと
思っていたのだから。
自信の無い僕に彼女が出来るなんて、
想像も出来なかった。



僕は後日手紙を書き、
先輩の靴箱へ忍ばせた。

それから、先輩に声を
かけられることは無かった。

今だから分かるのだが、
先輩は僕へ本当の好意を
向けてくれていたのだろう。

その想いに添えなかったことを、
今この文章を書きながら、
酷いことをしたと思う。

あのときの方が
申し訳無いという
想いがなかった
自分の若さが怖い。



少し時間が経って、
その先輩の妹から連絡が来る。
頭が何かを遮り、
途中からメッセージを
返すことを止めてしまった。






















フランシウムな旅路へ戻る。
指先からすらも
離れない無添加かつ
無害で粘着質な
記憶の余韻の心地良さが
体を優しく愛撫しようとする。

時が終わっても、

その視聴環境の香りや視界、

感覚は体に刻み込まれている。

記憶が丁寧に
名残惜しさを伝えつつ、

浮遊感と抽象度を上げ、

快感や快楽、喜怒哀楽の
終着点へと向かう。



あのとき脳裏に浮かんだ記憶と
快楽が身を寄り添った。
現実らしき心地が掌に残る。

瞼を開け、
0の連符が刻み始める。



1日は流れ行く。
意識をせねば、新たな0を
タイムラインへ
刻み込むことが
未完に終わる。

譜面が構築される過程で
途方に暮れる。

そして明日が来る可能性が
満ちていく。


君は自分の意思で
枯らした
フランシウムの代わりに
新たな栞を掴みに
此処へ足を運んだ。

今日はただ目の前にいる

新たなアントニウムの保有者である

主人の怠惰な空想の世界へ
お連れしただけ。

貴方はどんな連符を那由多に刻み、

この夜の澄み切り純化な
灰墨の空を揺蕩った先に、

どんな光が貴方を指し示し、

包み込むだろうか。

夢の主人も今日はこの余韻を反芻し、
夜と共に添い遂げ、

明日の自分の感覚へ
丁寧なトーチリレーを紡ぐ。

貴方は今からどんな那由多な夢を

刻んでいくのだろうか。

次回は貴方の那由多と譜面、

栞を拝見することを、
次の楽しみとしたい。





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