drowsiness

Japanese Guitarist/Composer

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ALONOAR 
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2024.9.29 Vol.13
「Mag Mell, Phantom Islands」



今日のBGM①
天国にいちばん近い島
原田知世



「今回は随分早い間隔で
来られましたね」

僕は此処に来るつもりは
無かったのですが、
また呼ばれてしまったようです。

「まずは今回此処に来た
経緯を聞かせて下さい」

最近、身の回りに起こることが
受け止められなかった。



今までの辛さと比べたら微塵も無い。
しかし、今まで何も疑いを
抱かなかったことへ
心を作用させるようになった。

受け止められないが故に、
感情の起伏(怒るというより
悲しみ、哀愁)が生じ、
殆どのことに前向きで
居られていない。



物理的に特殊なグルタミン酸を失い、
三半規管を整えることを忘れた今、
虚無感だけが強く寄り添う。

秋風と木漏れ日は
心地良く寄り添うことで、
アントニウムと
定義出来ていた筈なのに。

遅き秋の訪れに便乗して、
Mag Mellは
間違いなく僕を
細部まで理解していた。

そして、この季節に行われる
火災予防訓練の別の意味と
最適解を察した。






















今日のBGM②
Brazil
Geoff & Maria Muldaur




若手のクリエイターから
インタビューを受けている。
そのインタビューは
当初の予定を大きく超過した。



「drowsinessとして
今一番やりたいことは
何でしょうか」




使命と責務と任務における
筋を通す申し訳無なさを
感じなくても良いのなら、
ずっと何もやりたくありません。

通信手段を絶ち、
消息や根拠を全て消した後、
地球のとある場所で
一人で生活をしたいです。

僕の情報を漏らすことが
考えられない
根拠のある方だけにのみ
自分を開き、
改めて現世に於いて、
人生のアナザーストーリーを
進めます。



そして、ある場所を拠点に
地球上における
幾つかのテーマを
追う旅を始め、
何かを残します。

政治活動や宗教活動、
表現活動に類する
事象ではありません。



主題かつ解釈が
部分的に近しい作品として、
「ショーシャンクの空に」が
挙げられるでしょう。

だから今、責務を全うしつつも、
終わりを明確な意思の元に
考えています。




「何もしたくないのですか?」



一番やりたいことを叶えるならば、
結局、音楽も労働であるため、
労働そのものをしたくないです。

何故なら一切の表現活動をしなければ、
同世代の標準以上の貯金と資産を
有していた根拠があり、
その根拠を元手に欲張らない
資産運用を行った後、
ある程度一人で
生きていて困ることのない
資産家になっていた筈です。

しかし、其処に今以上の
心の芳醇さや豊かさを
実らせていないことでしょう。


結果的に現世から
見向きも相手にもされず、
足音も立てずに、
ただ薄気味笑われ続け、
緩やかな永遠の滑落へ
標準が向くことでしょう。




「今の立場はどうするのですか?」



そんな砂上の城や神輿なんて、
要りません。

そんなモノに担がれて
悦に浸るなんて、
僕の美学には大きく反します。

既に無名の今ですら、
僕が興味関心を抱く
以前の方々や事象が、
コンフォートゾーンへ
土足で踏み入れられる状況です。



「そもそも、
人生の目的はどうするのですか?」




その使命は良く理解しています。
それに向き合うのが
この人生の天命と責務です。
だから生きています。

過去現在未来の3軸かつ
多面的なご恩や粋を
次の世代へ綺麗にトーチリレー
しなければならないのです。




「なぜ音楽にもっと
集中しないのですか?」



そもそも音楽が
其処まで好きでは無く、
ただ偶然取り組んでいたモノが
この音楽でした。

僕が俯瞰と客観を
繰り返さない限りは、
「なぜ自分はここまで
努力しているのに、
理解してもらえないのか」
という邪推と自己否定の
悪循環を生み出します。

聴き手に熱量が
伝わるだけでいいのです。

その熱量を表現するための
技術という手段へ行き着くのは
比較的最良ですが、
ただ技術を磨けば良いという
訳ではないのが
表現の不思議さです。




若きクリエイターは
僕が何を言っているか判らない筈。
僕は主義に染まりたくないのだ。

判らない答えを探すのが人生であり、
其れを俯瞰して楽しめている自分を
愉しめているかに過ぎない。






















今日のBGM③
あいうえお
はっぴぉえんど



チームdrowsinessの
メンバーとして異論はなく
僕の命を幾度も救い、
著者としても活躍する
Dr.W(仮名)。

Dr.Wはある人間力学の研究の権威だ。
僕の人間形成に
大きな作用を齎している。

最近は互いに文章の話で
盛り上がっている不思議な関係。

「察される文章を書くのは
簡単であり仕事として熟すだけ。
読者に解らせない文章を書きたい」

僕は激しく賛同。
一般的な概念での理解を
共通項としない劇薬な奇才と、
想定外の異軸で
何かを通わせている。










今日のBGM④
In accordance with the law
Bikini Kill



このタイミングで、
君がメッセージを
送ってくれた。

何気ない会話。
君と話すと全ての鎧を
脱ぎ去った僕で居られる。

















今日のBGM⑤
ポケットモンスター金・銀
エンジュシティ BGM




京都駅周辺の散策には慣れたモノだ。
行く場所、定宿も決まっている。

其処にいることに平民相応な

雅な落ち着きや安らぎを
身へ揺蕩わせる。


何時もの孝明天皇
後月輪東山陵へ向かう。
此処には要所で呼ばれている。



今回も其処に呼ばれた。
朝3時。9月の京都も未だ空は
純化な灰墨を纏う。
陽が登ると新緑が
碧々と広がるのだが、
まだ時間を要する。

周囲の寺や寺院から
御経のような音が微かに
瞬き積み上げる中で、
僕もブラックアウトへ
身を預けていく。










鳥居を超えた先。
僕は即座に「黄泉の世界」と
「黄泉の架け橋」を感知する。











僕は伝説の証人に触れだした時で、
それが日常に成り始めた頃だ。

僕はこの黄泉を現世で
幾度体験出来るのだろうか。

繁殖力を高めた生命力が溢れた野生も
隣接する灰墨を進む。

体感では数キロに感じる道を歩くと、
社務所のような灯を灯す場所を見つける。
社務所の職員は街灯も灯さず
現れる僕に酷く驚いていた。

「よくこんな暗闇をライトも
付けずに来ましたね。
繁殖期を迎えたイノシシや動物に
襲われることも珍しくないのですよ」




社務所の警備員に
身元を明かした上で、
会話を運んでいく。

「こんな時期や時間に来れた
貴方は導かれています。
きっと全てが上手くいきますように」










空が明るくなるまで
社務所の前で過ごした。

そして、灰色が豊かな
淡い多色へ推移した後 、
社務所を後にした。

数日後の朝、
正式な開門後に
孝明天皇 後月輪東山陵へ
足を運ぶ。

身を完結に向こうへ放った後、
音を立てて大きな風が
背面から身を包む。





僕は何かを悟った。
此処で書くことは無粋。
また此処に
来なければいけなくなった。






軽やかな朝、御陵からの下山中
すぐにタクシーを見つけ、
ランニングウェアのまま、
ある主題を含む東寺へと向かう。

常に答えや指針は
身の回りに或るか、
呼ばれ惹きつけられるのだ。










今日のBGM⑥
時間よ止まれ
矢沢永吉
(MUSIC FAIR 2014 Ver.)



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